Makoto Ueno : Pianist

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Photo by Alina Zhdanova

上野 真(ピアノ)


16歳で単身渡米し、カ-ティス音楽院にて、J.ボレット、G.グラフマン両氏に、その後ザルツブルク・モーツァルテウムにてH.ライグラフ氏に師事。学生時代には、シェンカー、コルトー、フィッシャー、シュナーベル、フルトヴェングラー、チェリビダッケ、ブレンデル、グールドなど、多様なアーティストの著作や音楽に影響を受ける。また実際にM.ホルショフスキー、L.フライシャー、J.ラタイナー、E.オードウェル、A.ヤシンスキ、R.クヴァピル、R.トゥーレック、F.ガリミール、R.ラレード、S.リプキンなどの薫陶を受けている。

メリーランド(1985)、ベーゼンドルファー=エンパイア(ブリュッセル/1986)、ジュネーヴ(1988)、ショパン(ワルシャワ/1990)、オルレアン20世紀(2002)、リヒテル(モスクワ/2005)コンクールで入賞。以来協奏曲やソロ・リサイタルの演奏を世界15カ国で行っている。フェストラッツィ賞(米国)、アレックス・ド・ヴリーズ賞(ベルギー)、モーリス・オアナ賞(フランス)・リカルド・ヴィニェス賞(フランス)、ナディア&リリー・ブーランジェ賞(フランス)、京都市芸術新人賞、青山バロックザール賞など受賞多数。

近年はライフワークとして19世紀から20世紀初頭の歴史的楽器と現代の多様な名器によるレコーディングに力を入れており、オクタヴィア・レコード、若林工房、Naxos、妙音舎(MClassics)、Virtus Classicsなどから多くのCDをリリースしている。

デビュー・アルバムのリスト「超絶技巧練習曲」(2004)以来、「ドビュッシー、バルトークの練習曲集」(2006)、1816年製ブロードウッドなどを使用したベートーヴェンのソナタ集(2011)、1925年製ニューヨーク・スタインウェイを弾いた「ラフマニノフとドビュッシー」(2013)、1846年製プレイエルと1852年製エラールを使用した「ショパン・ソナタ集」(2013)、1852年製エラール使用のリスト作品集「巡礼の年第2巻&ヴェネチアとナポリ」(2014)、1906年製のベヒシュタインE270を演奏した、ワーグナー=リスト、スクリャービン、シェーンベルクなどのアルバム(2016)、1927年製エラールを弾いたドビュッシーとラヴェル作品集(2017)、1846年製シュトライヒャーと1903年製ベーゼンドルファーを弾いたブラームスのアルバム(2019)、そしてファツィオリを弾いたショパンの練習曲全曲のアルバム(2021)をリリース。

アンサンブルの最近のリリースでは、現代のベーゼンドルファー・インペリアル290を使用した、フルーティスト瀬尾和紀とのモシェレス(2014)、チェルニー(2015)、ベートーヴェン(2018)、ウェーバー(2019)の作品集、またベヒシュタインEN280を使用した、バリトンの近野賢一とのシューマンのリート作品集(2018)、1861年製シュトライヒャーを弾いた成田寛とのブラームス・ヴィオラソナタ集(2020)などがある。

最新盤は2022年12月リリースのフランク生誕200年を記念したフランク作品集。

2023年にはシュトライヒャーを弾いたシューマン作品集を、そして2024年には現代ピアノによるバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲のCDを発表予定。

現在京都市立芸術大学音楽学部教授。名古屋音楽大学客員教授としても後進の指導にもあたっている。日本音楽コンクール、松方ホール音楽賞、PTNA特級等国内主要なコンクールの審査員を務め、ドイツ、トルコ、韓国、タイ、ポルトガルでマスタークラスやコンクールの審査を行うなど、教育的活動にも力を入れている。


http://www.makotoueno.jp/